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マツの剪定
秋〜冬の透かし剪定・もみあげと春のみどり摘み −クロマツ編−

庭木として育てるマツは、樹皮が赤いアカマツや灰黒色のクロマツ、葉が5本束につくゴヨウマツなどが一般的です。剪定の方法は同じです。

マツは生長が早いので、毎年剪定しないと形が崩れてしまいます。樹形を維持するためには、秋〜冬(枝葉の生長が停滞する11月〜3月上旬頃)に「もみあげ」を、春(新芽が伸びる4月下旬〜6月上旬頃)に「みどり摘み」という作業をします。

「もみあげ」は、古くなった葉や不要な葉を手でしごき取る作業です。同時に生長しすぎた枝や不要は枝を透かして、枝の隅々まで日が当たるようにし、風通しを良くします。
「みどり摘み」は、春に伸びる棒状の新芽(これを「みどり」と呼ぶ)の一部を摘んで、今後生長する枝を整理する作業です。

毎年上記の剪定をしていれば良いのですが、数年剪定せずに放置して枝葉が込み入った場合は、秋〜冬(11月〜3月上旬頃)に、伸びすぎた枝や不要な枝を取り除く透かし剪定をしっかりしてから「もみあげ」を行い、春に「みどり摘み」を行うようにします。
剪定の際には、葉がチクチクするので、必ず長袖の服と園芸用手袋を着用しましょう。

<ご注意>
新芽が出はじめる春以降にたくさんの枝の剪定をすると、木に負担がかかり弱ってしまいます(春になると木が生長を始め、根から水を吸い上げるようになります。 枝を切ったときに切り口から松脂が流れ出るようになったら、木が生長を始めた証拠です)。

<病害虫の防除>
3月〜10月頃にかけて、マツクイムシやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫が発生した場合は早めに殺虫剤をかけ、サビ病やスス病などの病気になった場合は殺菌剤を散布しましょう

教えてくれるのは住友林業緑化のグリーンサポーター 川 靖氏(ガーデンピーク)

教えてくれるのは
住友林業緑化のグリーンサポーター
川 靖氏(ガーデンピーク)

剪定のポイント

剪定するのはこちらのクロマツです。1〜2年ほど剪定していないため、枝葉が茂りすぎ、日光が樹の内側に届かない状況です。このままでは内側の葉が枯れたり、病害虫が発生しやすくなります。
そこで、秋〜冬(枝葉の生長が停滞する11月〜3月上旬頃)に、伸びすぎた枝や不要な枝を取り除く「透かし剪定」をしっかり行います。同時に「もみあげ」で古くなった葉も整理します。
さらに、春(新芽が伸びる4月下旬〜6月上旬頃)になったら「みどり摘み」を行います。

【ポイント1】秋〜冬に、伸びすぎた枝や不要な枝を取り除く(透かし剪定)。【ポイント2】透かし剪定と同時に、古くなった葉を手でしごき取る(もみあげ)。【ポイント3】春になり、新芽が伸びてきたら、その一部を摘んで今後生長する枝の方向や長さを調整する(みどり摘み)。

ポイント1 【秋〜冬】伸びすぎた枝や不要な枝を整理(透かし剪定)

始めに、伸びすぎた枝や不要な枝を、日が差し、風通しが良くなるように剪定していきます。他の枝と交差している枝や上向き・下向きに生えている枝など、他の枝を邪魔している枝、絡んでいる枝を剪定バサミでカットします。また、枯れている枝葉も取り除きましょう。
剪定は「樹の上から下方向」が基本。また、枝葉が茂りすぎて、木の内側の様子がわからない場合は、外側(枝の先)からではなく、幹に近い内側から枝の整理を始め、徐々に外側に向かうようにします。まず、その手順を説明していきます

1 「内側から外側」への剪定の手順

幹の方から枝をたどる

幹の方から矢印のように枝をたどっていくと、丸く囲んだ部分が最初の枝分かれの部分です。枝が何本も伸びて込み合っています。

込み合いを解消するため、枝を整理します。基本的には枝葉に広がりを持たせるため、左右の枝を残して真ん中の枝をカットします。

込み合いを解消するため、枝を整理します。基本的には枝葉に広がりを持たせるため、左右の枝を残して真ん中の枝をカットします。

黄色い点線の部分の枝葉の密集が解消したら、残った枝をたどって次の枝分かれ部分を見ます。赤丸で囲んだ部分から何本も枝が出ているので、この部分も整理します。

黄色い点線の部分の枝葉の密集が解消したら、残った枝をたどって次の枝分かれ部分を見ます。赤丸で囲んだ部分から何本も枝が出ているので、この部分も整理します。

実際には、他の枝と交差している枝や上向き・下向きに生えている枝などをカットしていきます。今回は黄色い線の部分でカットします。

実際には、他の枝と交差している枝や上向き・下向きに生えている枝などをカットしていきます。今回は黄色い線の部分でカットします。

これでこの枝の部分は整理され、枝は左右に広がり、風通しや日当たりも良くなります。

これでこの枝の部分は整理され、枝は左右に広がり、風通しや日当たりも良くなります。

他の枝も同じように外側に向かってたどり、剪定が必要かどうかを見極めます。今回は伸びすぎた枝を短くして樹形を整えたいため、黄色の部分でカットします。

他の枝も同じように外側に向かってたどり、剪定が必要かどうかを見極めます。今回は伸びすぎた枝を短くして樹形を整えたいため、黄色の部分でカットします。

1の方の枝は途中で枝分かれして、先の方の枝が上向きに生えて邪魔になりそうなので、手前の枝を残してカットします。

1の方の枝は途中で枝分かれして、先の方の枝が上向きに生えて邪魔になりそうなので、手前の枝を残してカットします。

2の方の枝は伸びすぎているので、途中の孫芽(脇芽)ができている部分でカットします。

2の方の枝は伸びすぎているので、途中の孫芽(脇芽)ができている部分でカットします。

葉元の丸で囲んだ部分に孫芽(脇芽)があります。孫芽(脇芽)を残してカットすれば、そこから枝が伸びてきます。

葉元の丸で囲んだ部分に孫芽(脇芽)があります。孫芽(脇芽)を残してカットすれば、そこから枝が伸びてきます。

同様に、真ん中の枝の先端も整理して、この枝の剪定は完了です。

同様に、真ん中の枝の先端も整理して、この枝の剪定は完了です。

After

しっかりと剪定する場合は、写真程度まで枝を整理します。枝先には必ず葉を残すようにします(常緑樹の場合、葉がない枝は枯れてしまいます)。

Before

2 実際の剪定の流れ

上の方から剪定を開始します。

上の方から剪定を開始します。

幹(丸い印)の方から矢印の方向に枝をたどりながら、込み合った枝や他の枝の邪魔になっている枝などを整理していきます。

幹(丸い印)の方から矢印の方向に枝をたどりながら、込み合った枝や他の枝の邪魔になっている枝などを整理していきます。

例えば、矢印の部分の枝は、これ以上生長すると、左側の枝葉の邪魔になります。そこで黄色い線の部分でカット。

例えば、矢印の部分の枝は、これ以上生長すると、左側の枝葉の邪魔になります。そこで黄色い線の部分でカット。

空間が生まれ、風通りが良くなります。

空間が生まれ、風通りが良くなります。

枝葉が密集して込み合っているため、黄色い線の部分でカット。

枝葉が密集して込み合っているため、黄色い線の部分でカット。

どの枝を切るかは、どの方向に枝葉を伸ばしたいかによって決めます。

どの枝を切るかは、どの方向に枝葉を伸ばしたいかによって決めます。

真下や真上に伸びて他の枝葉の邪魔になる枝も整理。

真下や真上に伸びて他の枝葉の邪魔になる枝も整理。

上部の右側の剪定を終えた様子です。これで日当たりと風通しが良くなります。

上部の右側の剪定を終えた様子です。これで日当たりと風通しが良くなります。

同じ要領で、下の方まで枝葉を整理していきます。

同じ要領で、下の方まで枝葉を整理していきます。

剪定後の様子。

剪定後の様子。

剪定後の様子。

左側の剪定を終えた様子です。日が良く当たる上の方の枝葉の量を抑えることで、内側や下の方に日光が良く届くようになります。

外側だけ剪定して樹形をきれいにしても、内側に日光が入らないと、内側の枝葉が枯れてしまい、中の方が空洞になってしまいます。内側に日が当たるようになれば、内側の枝からも新芽が出て、全体的に葉がつくようになります。

ポイント2 【秋〜冬】古くなった葉を手でしごき取る(もみあげ)

透かし剪定の後に、古い葉を手でしごき取る「もみあげ」を行い、日差しや風通しをより良くします。枝と枝の隙間に詰まった枯葉なども取り除くようにしましょう。

夏芽の葉を半分くらい手でもぎ取る/前年の葉はすべて手でもぎ取るが、枝をつくりたい場合は途中の葉を残す

※「夏芽」とは、後述する「みどり摘み」後に伸びた小枝のこと。

余分な枝を剪定した後にもみあげをします。

余分な枝を剪定した後にもみあげをします。

手で不要な葉をしごき取ります。

手で不要な葉をしごき取ります。

日差しや風通しが良くなります。

日差しや風通しが良くなります。

古い葉があると、ケムシなどの害虫が住みやすくなるので、もみあげは重要です。

古い葉があると、ケムシなどの害虫が住みやすくなるので、もみあげは重要です。

秋〜冬の剪定完了!

全体的に日差しや風通しが良くなれば、剪定は完了です。
マツは生長が早いので、剪定を怠り数年放っておくと、元の大きさや樹形に戻すのに同じだけの時間がかかります。手入れしないと、内側に日光が届かず、中の方から葉が枯れていきます。葉がない枝は生長がむずかしいので、全体を切り戻して小さくすることもできなくなります。なので、毎年のお手入れがとても重要なのです。春になったら次に説明する「みどり摘み」をしましょう。

Before

After

ポイント3 【春】みどり(新芽)を摘む(みどり摘み)

4月下旬から6月上旬頃までに、みどり(新芽)摘みを行います。
4月ごろから伸び始める棒状のみどりは、1個所から3〜5本ほど出ます。みどりをそのままにしておくと、枝葉が茂りすぎて樹形が崩れてしまいます。そこで、みどりをある程度の数を手で摘み取り、生長を抑制します。

基本的に、中心の長いみどりは生長が早いので付け根から摘み取り、そのほかのみどり(新芽)も2〜3本を残して摘み取ります。伸ばしたい方向のみどりを残します。マツは直線状の枝があると樹形が悪くなるので、左右に枝が分かれるようにみどりを残すのが基本です。
枝をつくりたくない部分は、すべてのみどり(新芽)を付け根からもぎ取ります。
新芽がやわらかいうちは手でポキポキと折ることができます。生長しすぎて硬くなったら、剪定バサミで切り取りましょう。

春になると丸の部分の芽が生長し、写真2のようなみどりになります。

春になると丸の部分の芽が生長し、写真2のようなみどりになります。

みどりは、1個所から3〜5本ほど出ます。

みどりは、1個所から3〜5本ほど出ます。

中心の長いみどりは生長が早いので付け根から摘み取り(@)、そのほかのみどりを2〜3本残して(A)、残りは摘み取ります(B)。残したみどり(A)も生長を抑えたい場合は、3分の1から2分の1程度で摘み取ります。

中心の長いみどりは生長が早いので付け根から摘み取り(@)、そのほかのみどりを2〜3本残して(A)、残りは摘み取ります(B)。残したみどり(A)も生長を抑えたい場合は、3分の1から2分の1程度で摘み取ります。

真ん中のみどりを残しておくと、生長が早いのでこのように伸びてしまいます。

真ん中のみどりを残しておくと、生長が早いのでこのように伸びてしまいます。

 

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