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野菜づくりの基本2 植え方・育て方

種まきの基本
畑やコンテナに直まきする方法としては「ばらまき」「すじまき」「点まき」があります。
また、直まきでは発芽時や発芽直後の管理が難しい野菜は「ポットまき」をして、苗を育ててから植え付けるようにします。
移植を嫌う豆類と根菜類や1カ月程度で収穫となる栽培期間の短い葉菜類は直まきで栽培します。それ以外の野菜は、小さなポット内で根を十分に育ててから移植栽培をすると、生育が安定します。それぞれの特徴を紹介します。
1 ばらまき
ばらまきとは、コンテナに直接、種をばらまく方法です。
ベビーリーフなどの葉野菜が適しています。大量に発芽した後は間引きし、間引き菜もおいしくいただきます。
<方法>
- できるだけ均一に種をばらまきます。紙の上に種を載せて揺らすようにしてまくとよいでしょう。
- 種をまいたら、薄く土をかぶせて上から軽く押さえて土と種を密着させましょう。
2 すじまき
筋状に溝をつくって、種をまくのがすじまきです。株間を広く取らずに間引きながら育てる野菜、例えばコマツナやミズナ、ホウレンソウなどの葉菜類やニンジン、ハツカダイコンなどの直根性の根菜に適しています。
<方法>
- 平らにした畝に板などを押し付けて(コンテナの場合は箸などで)、深さ0.5〜1cmぐらいの溝をつくります。
- その溝に、重ならないようにできるだけ均一に種をまきます。
- 溝の両側の土を指でつまむようにして種にかぶせて手で軽く押さえます。
3 点まき
あらかじめ株間に合わせてくぼみをつくり、その中に種をまく方法です。大きく生長する植物で、それぞれにそれ相応の間隔が必要であり、かつ間引きが行いづらい植物で用いる手法です。種類としては芽が出てきた時点である程度株間が必要なエダマメやトウモロコシ、ダイコンやカブなどの根菜類でよく用いられます。
<方法>
- 育てる野菜の株間に合わせて、指やペットボトルのフタなどで0.5〜1cmのくぼみをつくります。
- そのくぼみに数粒ずつ重ならないように種をまきます。
- 指でくぼみに周辺の土をかぶせ、上から軽く押さえて土と種を密着させます。
4 ポットまき
トマト、なす、きゅうり、ピーマン、ゴーヤ、キャベツ、ブロッコリーなどは、ポットで苗を生長させてからコンテナに植え付けるとよいでしょう。
<方法>
- 指先で0.5〜1cm程度のくぼみをつくり、1〜4粒ほどの種をまきます(くぼみの数や種の数は野菜によって異なります)。
- 指でくぼみに周辺の土をかぶせ、上から軽く押さえて土と種を密着させます。
種をまく際の深さは「種の直径の3倍」
種をまく際には、まき溝やまき穴を空けて種を置き、土をかぶせますが、かぶせる土の厚さ(=まき溝やまき穴の深さ)は「種の直径の3倍程度」が基本です。
なお、野菜によっては、種を光に当てた方が発芽しやすい「好光性種子」と呼ばれるものがあります。
これらの種は、かぶせる土の厚さをごく薄く5mm程度にするとよいでしょう。
また、たとえばソラマメの場合、お歯黒と呼ばれるくぼんだ部分を斜め下に向けた方がよいなど、種によってもおすすめのまき方が異なる場合があるので、種袋の解説などをよく確認してください。
好光性種子(光発芽種子・明発芽種子) |
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ミツバ、バジル、シソ、パセリ、ニンジン、春菊、インゲン、レタス類etc |
嫌光性種子(暗発芽種子) |
カボチャ、トマト、ピーマン、玉ネギ、ニラ、ナス、キュウリetc |
苗植えの基本
直まきではなく、ポットなどで苗をつくってから植えつけたほうが育てやすい野菜もあります。
トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、キャベツ、ブロッコリー、ハーブ類などです。
住友林業緑化の「おいしい野菜ができる土」は元々、苗を育てる育苗用培養土でもありますので、苗作りにも適しています。
苗づくりのメリットは、
- 生育を揃えやすい
- 発芽・生育に適した温度調節がしやすい
- 病害虫の発生を防ぎやすい
- 苗づくりしている間に土づくりができる
などがあります。
ポット苗を植え付けるのは、天気がよく風のない日が最適です。植えつけ方は以下のとおりです。
- ポット苗に水を与える
- 株元を指で挟んで苗を逆さにしてポットを外す
- 掘っておいた穴に植えつけ、土をかぶせる
- 株元を上から手で軽く押さえて根と土を密着させる
- 株元にたっぷりと水を与える
水やりの基本
地下部が制限されているコンテナ栽培では、水やりがとても重要な作業です。
基本は1日1回、朝にコンテナの底から水が染み出る程度にたっぷりと与えます。夏場は早朝に、冬場は土の温度が上昇しはじめる午前中に水やりをするのがベストです。暑い日に日中萎れる場合は昼間にも水やりが必要になります。
葉菜類、根菜類、株の高くない果菜類は葉の上から、株の高い果菜類は根元から水を与えます。
夏場の暑い時期だと午後早くには乾いてしまう場合があります。夕方になって萎れ具合が回復するようであれば翌朝まで待って通常どおり水やりをします。
回復しないようであれば、夕方涼しくなった頃に少し水を与えましょう。夕方タップリ水をやると根腐れの原因になります。
水通りの悪い培養土では、炎天下にたっぷり水を与えると、土の中が蒸し風呂状態になりやすく、根腐れの原因になるので注意しましょう。
なお、住友林業緑化の培養土は、団粒構造のため水の通りがよく、根に酸素が行き渡り、根腐れを起こしにくいです。
種まき直後など、ジョウロで高い位置から水やりをすると、植えた種が流れてしまうので、ジョウロのハス口を下向きにして、低い位置から水を与えるようにしましょう。植え替えたばかりの苗などの場合、水の勢いで苗や根をキズづけないように、ジョウロのハス口をとって植物の茎などを詰めると、水の勢いを弱めることができます。
梅雨の季節の水やりについて
梅雨の時期によくある失敗として、水やりを忘れることがあげられます。昨日まで雨が降っていたので水やりしなくてもよい、ということはありません。
コンテナの大きさにもよりますが、夏場に実の成る野菜では朝たっぷり水をあげても夕方には渇いてしまいます。また、野菜の根は雨に当たりすぎると弱ってしまいます。弱った根では水を吸う力も弱くなるので、長雨の後では逆にこまめな水やりが必要となります。
コンテナの土が乾いていたら、すぐに水をやるようにすると野菜の回復が早くなります。
ただし、長雨の後に急に日が照ると葉がしおれることがあります。これは急激な光の変化が原因です。この場合に、土に水があるにも関わらず水やりをすると、さらに悪化します。朝夕の定期的な水やり以外を行う場合には土の水分量を確認してから行うようにしてください。
ガーデニングのプロが教える
ワンポイント・アドバイス住友林業緑化
ホームセンターや農協などに出かけると、ダイコンやニンジンなどの根菜類や、コマツナなど葉物野菜の多くは野菜苗としては売られておらず、種袋として売られています。ダイコンやニンジンなどは移植を嫌うので直播きしなければならないですし、コマツナなどは農家さんが苗作りすると生産コストが合わないので流通していません。
必然的に種まきをする機会が多くなりますが、作物によっては種を1袋買うと200〜300粒くらい入っていたりします。
種まき野菜は間引きをするので、収穫株数の5〜10倍量の種をまくことになりますが、それでも、家庭菜園で全部使い切ることは難しいでしょう。
余った種はそのまま放置しておくと発芽しにくくなりますので、冷蔵庫内に保管しておけば、来シーズンの種まきに使えます。
ミニトマトやナス、キュウリなどは苗で売られています。しかし、プロの農家が購入するような優れた苗を、園芸店やDIY店などで見つけるのはなかなか困難でしょう。なぜなら、それらの店頭では日が当たらなかったり、過密になりすぎていて十分な育苗管理ができていないからです。
確実な苗を購入するには、多少値段が高くなりますが、種苗会社の通販サイトなどで接木苗を入手する方法もあります。
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