樹木の剪定

残暑もおさまる10月になると、樹木の生長速度が緩やかになる一方で、夏の暑さで弱っていた植物たちは、正気がよみがえってきます。枝が伸びすぎて崩れた樹形を整えたり、暑さで傷んだ枝葉の手入れをする好機です。そのままにしておくと夏に伸びた枝が日陰をつくり、樹木の下の草花や低木が生育できなくなります。家の日あたりにも影響しますので、樹木の剪定は是非行っていただきたいものです。ただし春に花を咲かせる樹木はこの時期にはすでに花芽を付けているものが多いので、せっかく付けた花芽を切ってしまうことにならないように注意が必要です。

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高木の剪定について

樹木の剪定を始める前に、この樹をどのような樹形にしたいかをイメージをしておく必要があります。目隠しの為に植えているのであれば、枝葉を透かしてしまうと役に立たなくなります。込み合った枝を透かして部屋に陽を入れたいのであれば、思い切って太い枝を幹に近いところで切るか、全体を小さく切り詰めなければいけません。

ヤマモモを例に常緑樹の基本的な剪定:全体をバランスよく切り詰めて整える。

伸びすぎた枝:小さくまとめるために、伸びすぎた枝を剪定する。

枝分かれした葉の上で切り詰める。

切り詰めた後

剪定前の樹形

剪定後の樹形

モクレンを例に葉の大きな落葉樹の基本的な剪定:冬に葉を落とした時の樹形を想像しながら剪定する。

徒長枝:樹形を乱すため、長く伸びた枝を剪定する。

徒長枝の剪定後

懐枝(樹木の内側の幹近くに生えた小枝)の剪定:樹木の下の植物に陽を与え、将来この枝がほかの枝と絡むのを防ぐ。

剪定場所

剪定後:陽が差して明るくなる。

シマトネリコを例に基本的な剪定:小さめのシマトネリコの剪定。この樹は生長がはやいので、小まめに剪定することが重要。

内向きの枝を剪定:樹形を整えて毎年剪定を行っていても、枝が思った方向と逆に向かった場合やほかの枝が伸びてきて込み入った場合は、思い切って太い枝でも剪定する必要があります。

剪定後

並行枝を剪定する。:平行に伸びている枝は、将来お互いの生長を邪魔するようになる為、剪定を行う。

剪定後

剪定前の樹形

剪定後の樹形

低木の剪定には、形作る刈込と自然な感じに仕上げる剪定の二通りあります。
ドウダンツツジとシルバープリペットを例に、手入れの仕方をご説明します。

ドウダンツツジの植え込みなど、樹形をかっちりとつくるものは、刈込バサミで形づくります。:秋の紅葉が美しいドウダンツツジのこの時期に行う刈込は、徒長した枝のみ刈り込むようにして、葉をなるべく残してください。小さくまとめるために刈り込みたい場合は、落葉後に行いましょう。

刈り込み:刈込バサミは左の腕を動かさないようにして、右手だけを動かして刈り込むようにしてください。両手を動かして刈り込むとハサミの高さが一定しないため、高さがばらばらになってしまいます。

刈り込み後

シルバープリペットは、かっちりと刈り込んでも、枝を透かして自然風にしてもどちらでも行える樹木です。ここでは自然風の剪定をご紹介します。

伸びすぎた枝を透かし、短く切り詰めます。上に勢いよく伸びている枝を横に伸びている枝の上で剪定します。

先祖返りの枝は、切り落とします。:シルバープリペットは、プリペットというもともと緑の葉の樹木をシルバーの葉に品種改良したもので、緑の葉を残しておくと段々増えてきて、まだら模様になってしまうため見つけたら、すぐに枝を切り落としてください。

剪定後:すっきりしてシルバープリペットの持つ枝の柔らかさが、コンクリート壁の堅いイメージを和らげています。

剪定によって、庭のイメージは変わってきます。低木や中木はご自身で剪定される時の参考にしてください。お庭の手入れをプロにお任せしたい場合は、プロであっても、部屋の中での生活のことはわからないので、こんなイメージにしたい、ここは外から見られたくないので、あまり透かさないでほしい等、ご自分が樹木を植えた目的も伝えてください。

そして、どのようにするのが一番良いのかプロの意見を聞いて作業内容を決めることで、今以上に素晴らしいお庭になると思います。

住友林業の家を熟知した住友林業緑化の愛グリーンのスタッフに、是非ご相談ください。

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