玄関編
住まいの「顔」である玄関の日々のお手入れ法や不具合の対処法、点検やメンテナンスについてご紹介します。
住まいの「顔」である玄関は、家族を毎日見守りお客様を出迎える場所。家の中でも、最も使用頻度が高い部分のひとつである玄関を快適に保つお手入れのコツをご紹介します。
※当コンテンツでご紹介するお手入れ方法はすべて一例です。設備・製品・部材などによってお手入れ方法が異なる場合がございますので、必ず各設備・製品・部材などの取扱説明書をご覧ください。
玄関のお手入れ方法
以下の各項目を選択してクリックすると、項目の下部に詳細記事が表示されます。
- 1. 玄関のお手入れ方法
- 2. 玄関のトラブル対処法
- 3. 玄関ドア/玄関引戸の点検
- 1. 玄関のお手入れ方法
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1. 玄関のお手入れ方法
部位ごとにお手入れの周期や方法が異なります
アルミドア 引き戸
【月1回】
ぬるま湯に中性洗剤を薄め、布を浸して固く絞り汚れを落とします。水拭きした後は、カラ拭きを忘れずに。寒冷地では、水拭きの後のカラ拭きを十分に行ってください。結露や霜つきの原因になります。
【これはNG】
タワシやスチール製のタワシなど、固い用具は使わないでください。また、粒子の粗いクレンザー、シンナーなどの溶剤などの使用も、材質を傷める原因になります。
木調ドア
【月1回】
基本はカラ拭きですが、機器メーカーによって取り扱いが異なります。まずはお手元のメーカー取扱説明書に従ってお手入れしてください。
【これはNG】
スチール製タワシ、タワシなどの固い用具、および粒子の粗いクレンザーやシンナーなどの溶剤は、材質を傷めます。また、水拭きやホースで水をかける、ドア被膜にハガレや割れがある部分へのワックスがけもやめてください。
ドアクローザー
【年2回】
カラ拭きが基本です。ドアクローザーおよび丁番は、回転部分にシリコンスプレーを少量吹きつけて、ドアの開閉をスムーズにします。ただし、スプレーを多くかけすぎると逆効果になる場合がありますので、留意してください。
ドアハンドル 引手
【月1回】
ふだんのお手入れはカラ拭きで。気になる汚れは中性洗剤を薄め、柔らかい布を固く絞って拭きます。水拭き後はカラ拭きします。
【これはNG】
粒子の粗いクレンザーや固い用具、シンナーなどの溶剤は、いずれも表面を傷つけますので使わないでください。
レール 戸車(引き戸)
【月1回】
道路近くの玄関に多い砂ぼこりは、戸車の大敵。レールのホコリを掃除機で吸い取るか、柔らかいブラシ・ハケなどで取りましょう。そして固く絞った布で水拭きし、その後カラ拭きします。レールをきれいにすることが、戸車を長持ちさせます。
玄関ポーチタイル
【週1回】
泥やホコリを掃きとって水拭きするか、もしくはデッキブラシなどで水洗いします。表面に滑り止め加工のあるタイルをモップ拭きする時は、たたくように拭いてください。石灰岩(ソルンフォーフェン)などの自然石も、基本的に同じお手入れで大丈夫です。
【月1回】
気になる汚れは中性洗剤を使って、デッキブラシで掃除します。取りにくい汚れはクリームクレンザーで取り、洗剤部分が残らないようしっかり水洗いもしくは水拭きしてください。目地に洗剤が残ると白くなります。
【これはNG】
酸を使うお手入れは、材質を傷めますのでやめましょう。
ポーチライト
【週2回】
電源を切ってから照明のカバーを外し、新聞紙の上に置いて柔らかいブラシなどで中のホコリや虫などを取り除きます。中性洗剤を薄め、布を固く絞って拭きます。水拭き後はカラ拭きを。ランプは、熱いときは冷めてから乾拭きします。取付はしっかり、パッキンがあるときは忘れずに締めましょう。
- 虫の多い季節は月1回のお手入れをオススメします。
玄関収納
【年2回】
普段のお手入れでは、扉の表面をカラ拭きし、気になる汚れは水で固く絞った柔らかい布で拭きます。中のホコリは掃除機で吸い取ったあと、固く絞った布で水拭きします。その後、カラ拭きをして扉をしばらく開けて乾燥させます。除湿剤の利用は効果的ですので、有効に使いましょう。
こんな時は?
★スペアキーについて
市販のスペアキーを利用すると、錠の中が削られるなどの不具合が生じる場合があります。その場合は、錠を交換しなければならなくなります。スペアキーが必要な場合は、こちらのお問い合わせページ、もしくはメーカーへご相談ください。
★電気錠の取り扱い
−10℃になると作動しない場合がありますので、冬の間はカギを携帯してください。リモコンが働かない場合は、通常のカギで出入りできます。お手入れする際は、水をかけないよう注意してください。故障、火災、感電の恐れがあります。また、電源プラグにホコリが溜まると火災などの原因になります。
- 2. 玄関のトラブル対処法
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2. 玄関のトラブル対処法
部位ごとにお手入れの周期や方法が異なります
ドアの閉まるスピードを調整したい
【+(プラス)ドライバーで調整できます】
●閉じ速度の調整の場合、第1速度区間、第2速度区間の順に別々のネジをほんの少し(約5〜10度)回して調整します。非常に微妙な調整になりますので、まず1mm動かして様子を見てください。電動ドライバーは使わないようにしましょう。ラッチング(第3速度)区間は、ドアが閉まる位置の手前まで来たときに素早く閉める機能ですが、普通は調整不要です(製品によっては、この機能がついていないものもあります)。
難しい場合はこちらのお問い合わせページ、もしくはメーカーへご相談ください。ドアの開く角度は変えられますか?
●ドライバータイプ
- ドアを開き、ストップさせます。
- セットねじいっぱいにゆるめます(いっぱいにゆふめると固くなりますが、必要以上に無理にゆるめないでください)。
- A部分をいっぱいに下げるとストップ装置が解除され設定前の状態に戻ります(下げにくい場合は、扉を開き方向に少し押しながら)。
- ドアをストップさせたい角度まで開きます(ストップ角度は8〜9度間隔で設定できます。ドアの開角度0〜90度間)。
- 開いた位置で、フォークアームA部分を上げ、はめ込みます(ドアを前後5度ぐらい振りながらフォークアームを上げると、簡単にセットできます)。
- 最後にセットねじをしっかり締めます。
●ドライバー不要タイプ
ねじと同じ位置の、ストップツマミを90度回転させれば、後は同じです。 最後はストップツマミをカチッと音がするまで回して締めます。
ドアクローザーから油が漏れている!
【補修依頼窓口へご連絡ください】
スピード調整が聞かなくなり、危険な場合がありますので、こちらのお問い合わせページ、もしくはメーカーへご連絡ください。
ドアがスムーズに閉まらない
【ネジを締め、シリコンスプレーを少量吹き付けます】
まず、丁番にゆるみがあればネジを締め直しましょう。ドアクローザーの取りつけ座(上記「ドアの開く角度は変えられますか?」の図を参照)のネジがゆるんでいる場合は締め直します。ドアクローザーの全体をカラ拭きしてから、回転部分にシリコンスプレーを吹き付け滑りを良くしましょう。シリコンスプレーは付属のチューブを使って回転部分にのみ少量を吹き付けます。
ドアの鍵がかかりにくい
【鍵穴をクリーニングします】
- 鍵穴に掃除機のパイプ先端をあてて、内部のホコリを吸い取ります。
- 鍵穴にメーカー指定の鍵用潤滑スプレー剤(微粒状)を少量注入します。
- 鍵をさし込んで回し、潤滑剤を鍵穴全体にゆきわたらせます。
【これはNG】
- オイル、シリコンスプレーは使わないこと。ホコリがつきや すくなり、かえって悪くなります。
- 鉛筆の粉を塗った場合、手や衣服が汚れる恐れがあるの でお避けください。
戸車の滑りが悪くなってきた
【まずレールを掃除。直らない場合は戸車の建付けを調整します】
レールのホコリや砂ボコリは、滑りを悪くするうえ、大切な戸車を磨耗させます。レールの端、引戸下部にこびりつくホコリはブラシや掃除機で、砂ボコリはハケなどで取ってから、固く絞って水拭きします。引戸が傾くなどのときは、戸車のネジを+(プラス)ドライバーで回して建付け調整します。
電動ドライバーは使わないでください。微妙な調整に不向きな上、ネジも傷めます。- 戸車交換の場合、戸車はホームセンターなどで入手できます。ただし、引戸は大変重いため、無理をせずこちらのお問い合わせページ、もしくは設備メーカーへご相談を(戸車交換は有償になります)。
引き戸クローザーの速さを調節したい
【引戸クローザーの速度調整します】
フィルターを外し、速度調整弁を−(マイナス)ドライバーで左右に回して行います。
和風引き違い戸の鍵がかけにくい
【鍵の受け金具や建付けを調整します】
●両端にある戸当り錠が閉まりにくい
枠についている受け金具の取り付けネジをゆるめて、金具を上下にスライドさせて調整します。下げすぎるとかかりにくくなり、上げ過ぎると外れやすくなる場合があります。少しずつ様子を見ながら調整しましょう。
●中央(召し合わせ部分)の鍵がかけにくい
左右の戸当り錠を閉めた状態で長座の取り付けネジをゆるめ、ツマミ部分の穴から除いて光が貫通する位置に長座をスライドさせて合わせます。その上で、再度ネジを閉めてください。
- 3. 玄関ドア/玄関引戸の点検
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3. 玄関ドア/玄関引戸の点検
定期的に点検しましょう
点検箇所
【玄関ドア点検】
- 開閉状態はスムーズか、異音はないか
- ドアクローザーのスピードは適切か
- 建付けは枠に確実に納まるか、極端なすき間はないか
- 施錠は確実にできるか、開閉はスムーズか
- 両開きドアの子ドア側のフランス落とし棒は確実にかかるか
- ネジなどのゆるみはないか
【玄関引戸点検】
- 開閉状態はスムーズか、異音はないか
- 建付けは枠に確実に納まるか、極端なすき間はないか
- 施錠は確実にできるか、開閉はスムーズか
- レールにゴミはないか
- スピードは適切か(引戸クローザーのあるタイプ)