雑草対策―除草方法や予防策とは

雑草は大切な草花の成長を妨げるとともに、お庭の景観を乱します。そのため雑草はできるだけ早く除草しましょう。この記事では雑草を取り除くときのポイントや、タイプ別の除草方法、雑草を生えづらくする方法を紹介します。また、失敗しがちな除草対策も紹介しているので、素敵な庭づくりに役立ててくださいね。

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雑草を取り除くときのポイント

庭などにいつの間にか生えてくる雑草。まずは、除草するポイントやタイミング、服装や持ち物を紹介します。

まずは大きい雑草から取り除く

雑草は水と太陽光、湿度があると生えてきます。雑草には大小さまざまな種類があるため、まずは大きいものや生い茂っているものから除草しましょう。その後、定期的に小さいものを除草してください。

ススキやシロツメクサ、セイヨウタンポポ、ヨモギなどの多年草は、土の中にある茎から除草するのがポイント。茎を取り除かない限り、また生えてくるので、気を付けてくださいね。

土が湿っているときだと除草しやすい

除草は、雨上がりの翌日に行うのが良いです。なぜなら、土が雨で湿っているため、根まで抜きやすいです。雨が降らない場合は、水を撒いてから行うと良いでしょう。

また、日中は気温が高く熱中症になりやすいため、できるだけ朝や夕方の時間帯に行ってくださいね。

ケガや虫刺されに備えた服装で行う

除草の際に、手や足をケガする恐れもあります。除草時には、長袖・長ズボン・軍手を着用し、熱中症対策のために帽子も被りましょう。害虫対策として、虫よけスプレーも行ってくださいね。

抜いた草をかき集めるのに便利な熊手やゴミ袋、スポーツドリンクなどの飲料水、汗拭き用のタオルなどを用意しておくと、効率よく除草作業を行えます。

【雑草別】生えてしまった雑草の除草方法

雑草は基本的に手で抜くことが多いですが、伸びたものや生い茂ったもの、コケ類などを手で除去するには限界があります。目的ごとに雑草を除去する方法を紹介します。

【範囲が狭い場合】手で抜く

除草の基本は手で抜くことです。根の張っているものは雨が降り、土がやわらかくなったタイミングで根っこから引き抜きましょう。根の部分をしっかりと抜くのがポイントです。鍬や鎌などの道具を使うと、除草作業が捗ります。

【伸びた雑草】草刈機や刈払機を使う

伸びた雑草は上だけでも刈りたいですよね。そんなときに便利なのが草刈機や刈払機です。最近では女性でも扱いやすい軽量タイプのものや、コンセントで充電して使えるものなど、手軽に使えるものも販売されています。

これらの道具を使用している時には、切断した草や石が飛んでくる恐れがあります。使用するときは、先述した服装に加え、保護メガネやヘルメット、防塵マスク、フェイスシールド、安全靴、すね当て、耳栓、笛などを身に着けましょう。

また、飛び石が近隣に迷惑をかけることもありますので、事前に作業箇所をネットなどで囲い養生することが重要です。

【生い茂った雑草】液体の除草剤を使う

生い茂った雑草には、液体タイプの除草剤が有効です。液体の除草剤は、雨で流れやすいため、晴れ間が続く日に散布しましょう。除草剤が葉から根に吸収され、約2週間ほどで枯れていきます。草が枯れると、スムーズに除草作業を行えます。

除草液は除草剤用ジョウロを使って、たっぷりと散布するのがポイント。ただし、大切な庭木や草木に影響を与える恐れもあるため、その周辺では使用しないように気を付けてください。

【コケ類】コケ専用の除草剤を使う

コケは日が当たりにくい湿った場所に生えます。地面にこびりついているため、普通の除草剤を使用しても、なかなか除去できません。コケにはコケ専用の除草剤を使いましょう。

【その他】プロに相談する

範囲が広すぎたり自分で対応できなかったりする場合には、プロに頼みましょう。プロへの依頼は住友林業へ。住友林業では専門のスタッフが除草を行います。また、除草だけでなく庭の木の剪定など、大切な庭の手入れをサポートしてくれます。詳しくはこちらをチェックしてみてください。

雑草を生えづらくする5つの方法

種ができる前に対策をしておくことで雑草が生えづらくなります。ここでは雑草を生えづらくする方法を紹介します。

1. 種ができる雑草は花が枯れた段階で抜く

花が咲くタイプの雑草は、花が散った後に種を作ります。その種が地面に落ちると繁殖するため、花が咲くタイプの雑草は、花が散った段階で除草しましょう。

2. 粒状の除草剤をまく

これから育つ雑草を生えづらくするには、粒状タイプの除草剤がおすすめ。粒状タイプは地面に溶かして使用する除草剤です。3~6ヵ月ほど効果が持続します。ただし、大切な庭木や草木に影響を与える恐れもあるため、その周辺では使用しないように気を付けてください。

3. 防草シートを敷く

土の上に防草シートを敷く対策も効果的です。防草シートとは平らにした土の上に敷くもの。通水性が高く、雑草の細い根も通さない高密度のものや不織布系で織り目のない防草シートを選びましょう。また、防草シートの上に砂利を敷くと、より生えにくくなり生えたときも抜きやすいです。

シートを敷くときには、シートのつなぎ目や、建物や壁との境目から雑草が生えてくる事がありますので、出来る限り隙間が無いように敷きましょう。

4. 人工芝を施す

3の除草シートの上に人工芝を施すのもおすすめ。人工芝を施すと防草シートのみよりも、雑草が生えにくくなります。最近では水はけがよく、裸足で歩いても気持ち良い感触のものも販売されています。また、人工芝には、タイル状のものとロール状のものがあり、スペースの形や広さに合わせて設置可能です。

5.タイルや敷石、レンガ敷きにリフォームする

タイルや敷石、レンガ敷きにリフォームすると、雑草が生えにくく庭が明るいテラス風になり、雰囲気も変わります。ただし、これらへのリフォームには、専門業者に頼む必要があります。また、水を吸い込まないため、水はけにも気を付けてください。

始める前に確認! 失敗しがちな除草対策

よく行われる除草対策でも、失敗しやすいものもあります。自分ではどのような方法が良いのか悩む場合には、まずプロに相談してみると良いでしょう。ここでは、庭の除草対策で、よくある失敗しがちな例を紹介します。

砂利&ウッドチップを雑に敷いてしまう

手軽に雑草対策を行える砂利やウッドチップですが、雑に敷くと隙間から雑草が生えて逆にお手入れが大変になる場合も。また、砂利は夏場になると石の熱で地植えの植物が痛む恐れもあります。

ウッドチップは木質のため、冬前になると虫が冬を越そうと集まってくることがあり、育てている植物が痛む原因になる恐れも考えられます。

コンクリートにしてしまう

コンクリートの庭は雑草対策には有効ですが、殺風景になる可能性も。また、夏場は日差しでコンクリートが熱くなるため、面積によっては庭全体が熱くなるケースもあります。

塩やお湯をかけてしまう

雑草対策には塩やお湯をかける方法もあります。しかし、これらが雑草以外の植物にかかると枯れる恐れも。また、塩は建物自体にも影響を与える可能性があり、お湯は一時的な対処法ですぎず、すぐに雑草が生えてくるため、できるだけこれらの対策は控えた方が良いでしょう。

雑草対策をして庭づくりを楽しもう

雑草は目的に合わせて、草刈り機や除草剤を使用して除草しましょう。また、その後生えづらくするのも大事です。除草を行うときは、ケガをしないよう服装にも気を付けて。自分で除草や対策を行うのが難しい場合は、プロに依頼するのも1つの方法です。また、自分が誤った除草対策をしていないか、見直してみてください。雑草への対策をして、素敵な庭づくりを行ってくださいね。