冬を楽しませてくれる植物

寒い冬は枯れ葉など、なんとなく寂しいイメージがあるかもしれません。しかし、色鮮やかに咲く冬の花はたくさんあり、寒い時期ならではの庭づくりを楽しむこともできます。そこで今回は、ガーデニング初心者でもできる冬のガーデニングのコツや必要な道具、おすすめの植物などについて紹介します。

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冬のガーデニングを楽しむコツ

ガーデニング初心者には、育てやすい種類の植物がおすすめです。また冬の花は寒さに強いですが、日光や水やりについて考えることも必要です。ここでは、冬のガーデニングを楽しむコツを紹介します。

毎年咲く宿根草などの多年草を植える

初心者におすすめの植物は、植え替えなどの手間がかからない多年草です。多年草とは、その年だけでなく翌年以降も花を咲かせてくれる植物のこと。また、宿根草も多年草の種類の1つで、花が終わって枯れた後、翌年また生長して花を咲かせてくれます。

比較的簡単なお手入れで毎年花が楽しめるため、ガーデニング初心者にもおすすめです。

水やりは午前中に済ます

夏は暑いため水やりはたっぷり行った方が良いですが、冬の水やりは控えめが良いでしょう。しかし、地植えのものもプランターのものも、水やりは必要です。表面の土が乾いていたら、午前中の暖かい時間にたっぷりと水やりをして、凍らないように気を付けてあげましょう。

日当たりの良い環境で育てる

冬に楽しめる花は、耐寒性があるので寒さに強いものが多いですが、日当たりは大切です。特に冬は日照時間が短いため、プランターや鉢植えで育てている植物は、日当たりの良い場所に移動させてあげると良いでしょう。

ガーデニングを始める時に必要な道具

ガーデニングを始めたいと考えても、何を用意すれば良いのか分からない人もいるでしょう。まずは最低限の道具でガーデニングを始め、必要になったら買い足す方法が良いでしょう。ここでは、最初に準備しておくべき基本的な道具について紹介します。

シャベルやスコップ

土を掘り返したり、石をどけたりするのに必要なのがシャベルやスコップ。シャベルは片手で扱えて、植え替えなどに重宝します。一方スコップは、庭の地面などを掘り返すなど、大量の土を運べるので、庭の整備などに向いています。

ジョウロやホース

植物を育てるのに水やりは必須です。水やりに使用するジョウロは、水がシャワー状に出るタイプが良いでしょう。なぜなら、種まき直後はシャワー状に水をあげないと流れてしまうためです。しかし、庭全体に水をあげる時には、散水ホースが便利です。

ガーデニング用のハサミ

枝を剪定したり、花や実を摘み取ったりする時に必要なハサミもあると便利です。選ぶ時は、刃が鋭いものにすると良いでしょう。ハサミの切れ味が悪いと、枝を切った時に植物を傷付けてしまう可能性があるためです。また、ハサミの切れ味によって作業効率も上がるので、クラフト用ではなくガーデニング専用のハサミを準備しましょう。

グローブやウェア

安全にガーデニングを行うためには、グローブ(軍手)も必要です。草をむしったり、トゲのある植物の世話をしたりして手を痛める可能性もあるため、持っていると便利でしょう。また、虫や紫外線から守ってくれるウェアは、長袖のものがおすすめです。

ちなみに、ガーデニングはしゃがんで作業することが多いので、ミニチェアもあると作業時の体勢が楽になり便利です。

培養土

植物を育てる時は、培養土を利用するのがおすすめ。培養土は植物ごとに合わせられた土であるため、買ってきてすぐに使うことができます。また肥料は別途必要になります。

冬に花を咲かせて楽しませてくれる植物

寒い冬でも、花を咲かせて楽しませてくれる植物はたくさんあります。その中からプランターでも地植えでも、しっかりと元気に育つ花を2つ紹介します。冬の庭を色鮮やかに彩りましょう。

冬の庭を華やかにする「クリスマスローズ」

12~4月に開花するクリスマスローズは、冬の寒い時期に庭を彩ってくれる常緑多年草。色や咲き方など種類が豊富です。

丈夫な植物なので基本的に育てやすいですが、暑い夏の日差しに弱いため日陰で育てるのが良いでしょう。冬は木漏れ日程度の半日陰になる場所がおすすめで、土が乾いてきたらたっぷりと水やりをします。

長期間開花を楽しめる「スイセン」

スイセンは品種により異なりますが、一般的に開花が11〜4月と長い間楽しめる花です。鉢植えでも地植えでも栽培でき、日当たりが良く水はけの良い環境を好みます。

また、1つの鉢で他の植物と一緒に植えることも可能です。例えば、スイセンの球根を先に植えて少し土をかぶせた後、ビオラなどの植物を植えると、同時に開花した時にとても華やか雰囲気になります。

ニラに似たスイセンの葉には毒があるため、誤って食べないように注意が必要です。

地植えもできる庭木で冬の花を楽しむ

冬のガーデニングでは、庭木の花も楽しめます。鉢植えで小ぶりなものを育てるのも良いですし、地植えで育てるのも良いでしょう。ここでは、地植えもできる庭木について紹介します。

早春を告げる花「ウメ」

ウメは、古くから日本で親しまれてきた花です。種類は、花だけの「花梅(ハナウメ)」と、実も付ける「実梅(ミウメ)」があります。鉢植えで育てる小ぶりなものでも、ウメは生長が早いので、2~3年ごとに植え替えをしてあげると良いでしょう。水やりは、表面の土が乾いたらたっぷりとやります。庭植えの場合も、同様に水やりをしてあげてください。

実は梅じゃない「ロウバイ」

ロウバイは12~2月頃に、香り高い黄色く小ぶりな花を咲かせる木です。花は、ツヤのある蝋細工のようなあでやかさがあります。梅の字が名前に入っていますが、梅とは別の品種であり、丈夫なため、ガーデニングが初めての場合でもおすすめです。庭植えも鉢植えの場合も、ウメ同様に、土が乾いたら水やりを行いましょう。

赤い実が特徴「千両・万両」

赤い実を付ける千両と万両は、お正月などの縁起物として飾られることで有名な植物です。どちらも似ていますが、品種が異なります。見分ける方法は、赤い実が葉の上につくのが千両、実が葉の下に垂れ下がってつくのが万両です。

千両は明るい日陰で、風が当たらないところへ植えてあげると良いでしょう。一方、万両は日陰を好みます。鉢植えなら、表面の土が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。

育てた花をさらに楽しむ方法

咲いた花は外で楽しむだけではなく、摘んで家の中でも楽しめます。花だけでなく、木も家の中に飾ると良いインテリアになるでしょう。

部屋の中に飾る

庭で咲いた花を切り花にして、家の中に飾ると良いインテリアになります。一輪挿しや数本まとめて生けるなど、好みのアレンジをしてみましょう。出窓やリビングなどに花があるだけで、ちょっとしたアクセントになります。

また、香り高いロウバイなどの庭木は花だけでなく、枝も個性的なインテリアになることも。スイレンなどの小さめの花は、お皿いっぱいに生ける方法もあるので、好みや花に合わせて、飾ってみてください。

長く花を楽しむなら水切りをしっかりする

切り花を長く保つためには、生ける時に水切りをする必要があります。水切りの方法は以下の通りです。

  1. 切った茎を水の中に入れ、先を斜めにスパッと切り落とす
  2. 茎をそのまましばらく水につける

茎をきれいに切らないと、水を吸い上げる管がつぶれるので注意してください。また、毎日水切りしてあげると、よりしおれにくくなります。木の枝の場合は、水の中で切り口に十字の切り込みを入れて水につけると良いです。

冬ならではの植物で、ガーデニングを楽しもう

冬は枯れ葉などが舞うイメージがあるかもしれませんが、実際は色鮮やかに咲く花もあります。冬に花を咲かせる植物や庭木などを選べば、冬の庭を明るく彩ってくれるでしょう。初心者なら、育てやすい多年草などからガーデニングを始めるのがおすすめ。きれいに花が咲いたら切り花にして、家でも楽しんでみてくださいね。