「彩り」編多肉植物のリースでおもてなし
「彩り」編 多肉植物のリースでおもてなし
多肉植物とは、主に乾燥地帯に生育し、葉、茎、根に水を蓄える植物のことを言います。ひとくちに多肉植物と言っても種類はさまざま。おなじみのサボテンもその一種です。もともと砂地や岩場に自生しているため、他の植物より水やりの手間が少なく、園芸初心者にも育てやすいことから人気が高まっています。
多肉植物の一番の魅力は、それぞれに姿かたちが個性的で、小さくても存在感があることではないでしょうか。コンパクトで場所をとらないので、インテリア雑貨のように身近に飾っておけることも好まれる理由です。お気に入りの容器に単体で植えても愛らしく、小さい鉢植えをいくつも集めたり、好きな多肉植物を寄せ植えにするなど、楽しみ方もいろいろです。
今回はクリスマスやお正月の飾りにも適したリースづくりに挑戦。1~2カ月で根を張るので、それまでは吊るさずにテーブルなどに平置きしてお楽しみください。秋につくると、ちょうどクリスマスの頃に壁やドアに飾ることができますよ。
教えてくれるのは、住友林業緑化株式会社 環境緑化事業部 東京営業部 中村 夕子
多肉植物リースのつくり方
つくって、飾って、育てる楽しさのある多肉植物のリース。市販のカット苗の詰め合わせを使って、手軽につくることができます。多肉植物はゆっくり成長するので、形がくずれにくく、手間をかけずに長く楽しめるのもうれしいですね。完成後の水やりは、容器に浅く水を張り、リースの土台のみを浸してください。
用意するもの
用意するもの ※仕上がり直径約16cm
- チキンネット(縦13cm×横45cm)
- ワイヤー(直径1mm)
- 水苔、多肉植物用の培養土
- 多肉植物のカット苗
- ペンチ、ハサミ、菜箸、ピンセット、水
- 材料は園芸店やホームセンターでご用意いただけます。
1.リースの土台づくり
チキンネット(亀甲網)をU字状に丸め、水に濡らして絞った水苔をまんべんなく敷き詰めます。あとで培養土を敷き入れるため、水苔がが厚くなりすぎないように調整してください。
2.土台に培養土を敷く
多肉植物用の培養土を中央に均等に敷きます。土がこぼれないように、両端を水に濡らした水苔で押さえ、様子を見ながら少しずつ足していくとよいでしょう。
3.筒状にして輪にする
チキンネットを強く押さえて筒状に閉じながら丸め、輪にしていきます。このときネットの切り口にご注意ください。
4.ワイヤーを巻き付けて土台完成
ワイヤーを網目に通して固定し、全体にきつく巻きつけ、つなぎ目を縫うようにして輪を閉じます。はみ出した水苔はハサミでカットし、ワイヤーとネットの切り口を水苔に埋め込み、全体を手で押さえて形を整えます。
つくり方のヒント1
園芸店や通販などで販売されているリース型のバスケット(ワイヤーガーデンリース)を使えば土台づくりも簡単。バスケットに培養土を敷き、水に濡らして絞った水苔で表面を覆って使います。
5.カット苗の植え込み
菜箸で水苔に穴を開け、カット苗を植え込んでいきます。菜箸の先を鉛筆のように削っておくと穴を開けやすいでしょう。植えにくいときは、無理に押し込まず穴を広げてあげると葉を傷めません。
リース上に三角形を描くように3点を決め、大きめの多肉植物を配置してから、そのすき間にさまざまなカット苗を植え込むと、バランスよく仕上がります。
リースは板などの台の上に置き、リース本体ではなく台を回転させると作業がしやすくなります。
6.仕上げ~完成!
すき間にはピンセットを使い、全体のバランスを見ながらカット苗を植え込んでいきます。苗は向きをそろえずに、多方向に散らして植えると自然な仕上がりになります。
つくり方のヒント2
普通の苗や元株を使う場合は、適当な長さに切り、余分な葉を取り除いて茎を1cm以上残しておきます。
グリーンネックレスやハートカズラなど、垂れ下がるツル性の植物を使うとアクセントになります。房状にアレンジしたり、ボードに固定して壁掛けにするなど、バリエーションをお楽しみください。
多肉植物の育て方
多肉植物は、生育期によって夏型・冬型・春秋型にタイプが分かれます。初めて育てる場合は、生育期の元気な苗を購入するとよいでしょう。寄せ植えにする際は、同じタイプの品種を組み合わせると管理がしやすくなります。
上手に育てるポイントは、日当たりと風通しをよくすることです。1日4時間以上太陽の光が当たるように窓辺やバルコニーなどに置き、室内で育てる場合は、ときどき窓を開けて風を通します。冷暖房の風は、直接当たらないように気をつけましょう。
もともと乾燥地帯の植物なので、水やりは控えめに。月に1~2回、葉にシワが寄ってきたと感じたら、土が完全に濡れるまでたっぷりと水を与えてください。ただし、リースは乾きやすいので週1~2回、水やりを。休眠期は、水やりを減らし、場合によっては断水しても構いません。室内で乾燥しすぎるようなら、月に1~2回、葉水を与えてもいいでしょう。
水はけをよくすることも大切です。素焼きの鉢が最適ですが、底穴のない容器で育てるときは、根腐れ防止剤を入れ、水やり後に余分な水を捨てるようにします。庭やバルコニーで育てる場合は、雨に当たらないように軒下へ。地べたに置かずに、ブロックや台の上に置くのが理想です。
多肉植物は増やす楽しみもあります。切り取った葉を土の上に置いておくと数週間で根と芽が出るほど生命力が高く、葉ざし・さし木で簡単に増やせます。生育期に行うとよいでしょう。また、年に一度、生育期の前にひとまわり大きな鉢に植え替えると、さらにしっかりした株に育ちます。
バルコニー緑化のコツ
グリーンや樹木の鉢植えは、アレンジしやすくお手入れも簡単で、バルコニーの植栽に適しています。背の高い樹木をシンボルツリーにして、その周りにさまざまな植物を組み合わせるとバランスよくまとまります。鉢もいろいろな種類のものを選んで高低差をつけるとナチュラルな仕上がりになります。小物やオブジェなどの雑貨も取り入れて、バルコニーガーデニングを楽しんでみてはいかがでしょう。
鉢を木製の台やブロックの上に置くと、冬の冷えや夏の蒸れ、鉢底の防虫対策になります。樹木が風にあおられる場合は、支柱を立てて固定します。
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