オイルの塗り方
オイル仕上げフロアを
長く美しく維持するための
オイルの塗り方をご紹介します。
- 当ページでは「住友林業の家」で採用しているオイル仕上げフロアについてご説明しています。お手入れ方法などはすべて一例です。製品やタイプによってお手入れ方法が異なる場合がございますので、必ず製品の取扱説明書をご覧ください。
オイル仕上げフロアの特徴
オイル仕上げフロアとは、フローリングの表面に天然植物オイルを染み込ませたものです。通常のフローリングと違い、床材表面にオイルを染み込ませるだけで、塗料(樹脂)による塗装皮膜を形成しません。そのため、直接木に触れて、天然木の温かみと適度な弾力性を直接感じていただけます。その反面、塗装皮膜がないため、一般の塗装フロアに比べて傷や摩擦に弱いと言えます。
普段のお手入れは、他のフローリングと同様、乾いた布やモップで拭いてください。カラ拭きで落ちない汚れは、水につけて固く絞った布で水拭きします。その後、カラ拭きしましょう。
オイルがけの基本
オイルがけの頻度
オイルは、フローリングの表面のツヤを確認し、見た目がカサカサしてきたり、触ってガサガサしてきたら塗るようにしましょう。
普段の生活でよく歩くところはツルツルしていても、窓際などがカサカサしている場合があります。また、ダイニングテーブルの下などは水分が落ちやすいのでガサガサしてきます。オイルがけ時期の一つの目安としては、水滴をフローリングに落として染み込むようならオイルがけした方がよいでしょう(オイルがしっかり浸透していれば、水滴をはじきます)。
フローリングの一部にメンテナンスが必要な場合は、部屋全体をオイルがけするのではなく、部分的なオイルがけをおすすめします。部分的にオイルを塗っても、乾くと他の部分との見た目の差はあまり出ません。部分的にオイルがけする場合は、右の写真のように範囲を板で区切るとよいでしょう。
使用状況に関わらず、1年程度ごとに全面的なオイルがけをおすすめします。オイルがけすることで、フローリング材に潤いを与え、乾燥などによる割れを防ぐこともできます。
オイルの選び方
住友林業が無垢の木のために開発した専用の保護オイル「オイルフレッシュ」でのお手入れをおすすめしています。
「オイルフレッシュ」は、荏油(エノ油)や蜜ロウなどの天然由来成分と、FDA(米国食品医薬品局)規格適合の安全性の高い溶液を配合しています。木の持つぬくもりと、木目の美しさを生かしながら木を潤わせて保護します。
オイルがけに適した天候・気温
天候はよく晴れて乾燥した日を選びましょう。室温が5°C以下のときや、雨の日で湿度が極端に高いときは乾燥しにくいので避けましょう。塗装中、乾燥中はよく換気するようにしてください。
オイルの塗り方
準備するもの
まず、下準備として床の掃除が必要です。
- 掃除機やフローリングモップ
- 水拭き用の布
などを用意しましょう。
オイルがけの際に必要なものは以下のとおりです。
- オイル(オイルフレッシュ)
- 塗布用カップ(オイルを入れて使用)
- 塗布用ハケまたは布
- 拭き上げ用クロス(仕上げの拭き上げに使用)
- クラブフォレストオンラインショップで販売している「オイルフレッシュ」には上記の必要な道具がそろっています。
1 床の掃除
まず、床表面のチリ・ホコリを掃除機やフローリングモップなどで取り除きます。
2 水拭き
さらに、水拭きして汚れを取り除きます。フローリングモップをかたく絞ってもご使用になれます。
できる限り水分は少なめにして、洗剤は使わないでください。
その後、完全に乾くまで待ちます。
3 オイルの準備
オイルを事前によく振り混ぜてから、塗布用カップに適量を入れます。
分量は1リットルで25~33平方メートル、15~20畳が目安です。
オイルを直接床に流すと、シミなどの原因になりますのでやめましょう。
4 オイルの塗布
オイルは、部屋の奥から塗りはじめましょう。出入り口方向へ後退するようなイメージで、足場を残しながら、オイルを塗ったところを踏まないようにしましょう。
床面が乾いていることを確認した後、ハケまたは布にオイルをしみ込ませて塗布します。
一度に多く塗布せず、薄く均一に木目に沿って塗布してください。
オイルの分量は、床の表面にオイルがしみ込んだのが分かるぐらいでOKです。表面に残ったオイル分は拭き上げます(手順5を参照)。
布を使用する場合、ポリエステル等の化学ぞうきんの布ではなく、タオルなどやわらかく乾いた布を使用してください。
塗布範囲は手の届く範囲で区切り、そこを仕上げてから、場所を移動するとよいでしょう。
5 拭き上げ
オイル塗布後すぐに、木目に刷り込むようにクロスで拭き上げます。表面に残ったオイルが拭き取れて、床を触ってサラサラになっていれば完了です。
オイルの厚塗りや拭き残しは、乾燥不良やべたつきの原因になりますので、十分拭き取ってください。
拭き取り後は24時間ほど乾燥させましょう。その間は家具やじゅうたんなどの配置も避けてください。
廊下など、一度に全面オイルがけするのが難しい場合は、部分ごとに分けて塗るのも一つの方法です。
使用後の道具の扱いにご注意を!
- 使用後オイルを含んだハケ、クロスなどは、化学反応により自然発火の恐れがありますので、必ず水に浸してから処分してください(オイル自体には自然発火の恐れはありません)。
- お手入れ後、手などについたオイルは家庭用洗剤で洗って落とせます。
- オイルは使用後は速やかに密閉し、冷暗所に保管してください。一度開封したオイルは、約6ヵ月を目安にご使用ください。
- 「オイルフレッシュ」に付属するハケ・クロスは使い捨てです。次回オイルがけをする場合は、市販のハケやクロスをあらためてご購入のうえご使用ください。