お手入れのお悩み解決Q&A

フローリングのお手入れ・メンテナンスについて、よくあるお悩みにお答えします。

  • 当コンテンツでは、「住友林業の家」で採用している無垢/木質フローリングについてご説明しています。お手入れ方法などはすべて一例です。製品やタイプによってお手入れ方法が異なる場合がございますので、必ず製品の取扱説明書をご覧ください。
  • Q

    日が当たる部分と当たらない部分で色の差が出てしまいました。

    • A

      同じ環境にすると、経年で色がなじみます。

      天然木を使用したフローリングでは、日光(紫外線)により、色が濃くなる「変色」や色があせる「退色」という性質があります。そのため、窓際など日が当たる箇所とカーペットや家具などで光が当たらない箇所の色合いに差が生じることがあります。対策としては、カーペットを外すなど同じ環境にすれば、経年で色差がなじんできます。
      もし、早急に色差を無くしたい場合は、再着色など専門業者による作業が必要となります。
      予防策としては、直射日光が長時間あたる場所は、カーテンやブラインドなどで直射日光を遮るようにしましょう。

      カーペットを敷いていた部分との色の差

      退色・変色等の経年変化例

  • Q

    フローリングの継ぎ目にすき間ができてきたようです。

    • A

      湿度の状況によってフローリングが伸び縮みします。

      木は空気中の湿度が高いと湿気を吸収して伸び、乾燥すると湿気をはき出して縮む性質があります。日本では、夏場に湿度が上がり、冬場は湿度が下がりますが、望ましい室内湿度は約45~70%となります。
      冬場にエアコンや強制排気型の暖房設備を連続使用して部屋が過乾燥になったり、床暖房の使用でフローリングが過乾燥になると、フローリング継ぎ目にすき間が生じたり、表面に割れを生じることがあります。対策として、加湿器を併用し、適度な湿気を補う方法がありますが、結露を生じない程度の使用をおすすめします。(加湿器の吹き出し口近くのフローリング表面が水濡れすると、変色やひび割れの原因になりますのでご注意ください)
      すき間が発生しても、夏場になると吸湿してフロアが伸び、すき間が小さくなっていきます。

  • Q

    床にきしみ音がします。

    • A

      天然木ならではの現象です。使用上は特に問題はありません。

      音の程度にもよりますが、フローリングの継ぎ目部分がすれて音が発生していることが考えられます。これは、床材の天然素材の性質として調湿機能が働き、伸び縮みが生じることによって発生するもので、特性上やむを得ない現象です。製品の性能、使用上には特に問題はありません。
      ワックスを多量に塗布したり、水気の多いお手入れをされている場合にも起こりますので、正しいお手入れ方法をおすすめいたします。

  • Q

    子どもがフローリングで食べ物を戻してしまいました。

    • A

      すぐに、布で拭き取ってください。

      すぐに、布で拭き取ってください。その後、住宅用洗剤(中性)を含ませた布で拭き、水拭き、カラ拭きをしましょう。アルコールなどはできるだけ使わないでください。アルコールなどが床板の間からしみ込むと、思わぬ板割れなどの原因になります。

  • Q

    オイルフロアに間違って水性ワックスを塗ってしまいました。

    • A

      無理にワックスを剥離しないでください。

      オイル仕上げの床に間違って水性ワックスを塗ると、水分が木に入ってしまい、乾燥して割れる可能性があります。また、木の油分が抜けていってしまう可能性があります。
      しかし、ワックスを無理に剥離しようとすると、フローリングを傷つける場合がありますのでご注意ください。

  • Q

    フローリングに水をこぼしたままにしたら、その部分が白くなってしまいました。

    • A

      白いまま戻らない場合は、ワックスを剥がして再ワックスを。

      ワックスの上に水や熱湯、熱いご飯などをこぼしたままにしておくと、その部分が白くなることがあります。これは、水分がワックスの中に浸透するのが原因です。
      たいていの場合は浸透した水分が蒸発すれば元に戻るのですが、白いまま戻らない場合があります。その場合はいったんワックスを剥がして、再ワックスをします。

      1. まず、市販のワックス用クリーナーを薄め、白っぽくなった部分に塗ります。
        • 剥離剤は床材質を傷めるため使用しないでください。
      2. 洗浄液が乾かないうちに、すぐスポンジでこすり、きれいな布をかたく絞って水拭きを2回ほど繰り返します。
      3. 十分に乾いてから、ワックスをかけ直します。

  • Q

    床板の白っぽい部分は塗り残しではないですか。

    • A

      部分的に見られる白い部分は、木材の辺材(へんざい)という部分の自然な色合いです。

      フローリングに部分的に見られる白い部分は、木材の辺材(へんざい)という部分です。白太(しらた)とも呼びます。木材の切り口から見ると、辺材は丸太の外側の部分となります。
      樹種によりますが、一般的には心材(しんざい)には色がつき、辺材は心材よりも薄く白っぽくなります。自然素材ならではの表情・個性といえます。

      白っぽく見える部分

      なぜ辺材が白っぽく、心材には色がつくの?

      木材は上の写真の形成層という部分で細胞分裂が行われて年々太くなっていきます。このため心材よりも辺材の方が若い材となります。
      形成層でできた細胞のほとんどは1年以内でその役目を終えて、細胞活動が停止してしまいますが、一部が「柔細胞(じゅうさいぼう)」として数年~十数年ほど生き残ります。この柔細胞は、養分を蓄えており、木に何らかのダメージ(キツツキが穴を開けるなど)を負った際に樹液を出すなどの役割を担っています。
      その後、数年~数十年経過して柔細胞が役割を終えて活動停止となる際に、残った養分を使ってさまざまな成分を作り出します。この作り出された成分に色素があるため、心材に色がついていくのです。
      なお、同じ樹種でも全て同じ色になるわけではなく、一本ごとに、また同じ一本でも場所によって濃さや色合いが変わります。

      心材と辺材が1枚の板になる仕組み

      フローリング材は、円形をした丸太から四角い材料として切り落とすため、下図のように辺材が入る木材も生まれます。限りある自然素材を、無駄なく有効に活用し、木材の天然の模様や風合い、質感をできるだけそのままにお届けしています。
      木材の色は、光や空気、熱などにより年月をかけて少しずつ変化していきます。その中でも心材の色は比較的早く変化します。心材と辺材もだんだんと同じような色合いに落ち着いていきますが、数年~十数年ほどかかる場合があります。

  • Q

    オイル仕上げフロアについた汚れが取れません。

    • A

      研磨材で汚れをこすり取り、オイルを塗り直して目立たなくします。

      オイル仕上げフロアの場合、汚れやシミ、水滴の跡などがある場合には、研磨材を使って、汚れやシミなどをこすり取り、オイルを塗り直すことで目立たなくさせることができます。オイル仕上げフロア用のオイルは、住友林業が無垢材用に開発した専用の保護オイル「オイルフレッシュ」をおすすめします。
      「オイルフレッシュ」は、荏油(エノ油)や蜜ロウなどの天然由来成分と、FDA(米国食品医薬品局)規格適合の安全性の高い溶液を配合しています。
      クラブフォレストオンラインショップで販売している「オイルフレッシュ」には塗り直しに必要な道具がそろっています。

      1 汚れをこすり取る

      まず、研磨材で汚れ部分を除去します。「オイルフレッシュ」の場合、付属のパッド(写真1)を使用し、フローリグの目に沿って表面を軽くこすって汚れをぼかすように除去します(写真2)。
      こすった後はカスが残らないように拭き上げます。

      2 オイルを塗布

      次に、パッドでこすった部分にオイルを塗布します。ハケまたは布にオイルをしみ込ませて塗布します(写真3・4)。
      布を使用する場合、ポリエステル等の化学ぞうきんの布ではなく、タオルなどやわらかく乾いた布を使用してください。

      3 クロスで拭き上げ

      オイル塗布後すぐに、木目に刷り込むようにクロスで拭き上げます(写真5)。表面に残ったオイルが拭き取れて、床を触ってサラサラになっていれば完了です(写真6)。

使用後の道具の扱いにご注意を!

  • 使用後のオイルを含んだハケ、クロスなどは、化学反応により自然発火の恐れがありますので、必ず水に浸してから処分してください(オイル自体には自然発火の恐れはありません)。
  • お手入れ後、手などについたオイルは家庭用洗剤で洗って落とせます。
  • オイルは使用後は速やかに密閉し、冷暗所に保管してください。一度開封したオイルは、約6ヵ月を目安にご使用ください。
  • 「オイルフレッシュ」に付属するハケ・クロスは使い捨てです。次回オイルがけをする場合は、市販のハケやクロスをあらためてご購入のうえご使用ください。
  • Q

    ペットがフロアを傷めないようにするために気をつけることは?

    • A

      爪や足裏のお手入れで、ペットも過ごしやすい環境に

      ペットからは、常に抜け毛がでます。特に生え変わりの時期にはそれが顕著になり、フロアの上にも多量の抜け毛が見られるようになります。抜け毛の掃除には、掃除機やフロア用粘着ローラーをご使用ください。

      ペットの排泄物をそのまま放置しておくと、水に濡れた以上にシミ・変色・ひび割れの原因になります。見つけたらすぐに布で水拭きしてください。
      ペットのトイレ周辺にはマットなどを敷くことをお勧めします。
      ペットの唾液をそのまま放置すると固化し、水拭きではきれいに拭き取れない場合があります。その際は住居用中性洗剤を含ませた布で拭き取ってください。

      また、ペットの爪が伸びてくると、フロアを傷つけやすくなります。歩行時の滑りの原因にもなりますので、こまめな爪のお手入れをお勧めします。
      足の毛が肉球まで伸びていると、歩行時に滑りやすくなるので、足の毛のお手入れも大切です。
      乾燥している時期など、肉球も乾燥して滑りやすくなります。市販されている肉球用クリームを塗ると肉球が潤い、滑りにくくなります。

オイル仕上げフロア専用保護オイル「オイルフレッシュ」のご購入はオンラインショップへ